自分が海育ちなのは何度も書いた。
自分が育った家では一般に言う味噌汁はあまり食卓に上がらない。
その季節に捕れる魚が入った魚汁がいわゆる“味噌汁”だ。
今の季節はドンコ汁だな。
現地では“どんこずる”と発音する。
先日も用事があって帰ったら運良くどんこずるにありつけた。
味噌ベースにドンコがぶった切りで肝も一緒に入っている。
他には豆腐?大根?ネギ?ニンジンが入っているか?
これがあればおかずは必要ない。
春になるとシラスか。
しらす、なのだが現地では“すらす”と発音する。
醤油ベースなのだが上品なお吸い物などとは縁遠い。
椀の中が、とにかくシラスで一杯なのだ。
他にはニラが入っているのかな?
子供の頃はそのあまりの様に圧倒されて食べれなかった。
あの頃今みたいに食べてたらもっと身長も伸びたのか・・・
そうそう、カキもそういう運命をたどる。
一応、豆腐とねぎは入っていたか?とは思うが、
後は、椀の中いっぱいカキ、カキ、カキ、だ。
こんなもの出された日には、ご飯など入るすきがある訳ない。
正月には何といっても“赤い魚”のお吸い。
この赤い魚の正体はいまだに解明されていないのだが
どうやらその年のふところ具合によってランクがあるようだ。
“本物”と、“本物の様な物”。
「これ、なんて魚?」
尋ねても明確な返答が帰ってこない。
自分も大人になったのであまり聞かないようにしている。
まてよ・・・
気がつくと、ほとんど料理がただ切るだけだな。
そのままの状態のものだって少なくないから切るだけましか・・・
うちの母は料理が上手いと思っていたが、
腕が良いのではなく、素材が良いだけのようだ。
自分は味にうるさくない、と思っているのだが
女房に言わせればとんでもないらしい。
母のおかげで素材を見分ける力だけはついたという事か・・・
因みに母は“イカのふ入り”(一般的には塩辛か?)も作るが
実は本人は一切食べられないという事実を聞かされたのは
最近になってからだった・・・(辰)