お役立ちコンテンツ

コラム

平成29年度地域創造大賞(総務大臣賞)受賞のお知らせ

この度、さくらホールは、2003年に開館してからの取組みが評価され、「平成29年度地域創造大賞(総務大臣賞)」受賞施設に選定されました。

ホールに常に人が集い、日常生活の中で遊べる施設を目指しアートNPO法人と連携して運営し市民の文化活動拠点となっていること、また地元演奏家による音楽会、子どもの舞台芸術体験事業など育成にも力を入れ、まちの文化広場として地域に活力をもたす活動が評価されました。

岩手県内の施設としては盛岡劇場 (平成17年)西和賀町文化創造館(平成21年)遠野市民センター(平成27年)についで4番目の受賞となります。

さくらホールはこれからも北上市の文化の創造、日常への芸術普及の拠点としての役割を果たして行きたいと考えています。

地域創造大賞(総務大臣賞)

一般財団法人地域創造(※)が地域における創造的で文化的な表現活動のための環境づくりに特に功績のあった公立文化施設を顕彰し、全国に広く紹介することにより、公立文化施設のさらなる活性化を図り、美しく心豊かなふるさとづくりの推進に寄与することを目的として、財団設立10周年を機に平成16年度から実施している表彰です。

※ 文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくりを目的として、全国の地方団体等の出捐により1994(平成6)年に設立。http://www.jafra.or.jp/

受賞施設

  • 北上市文化交流センター さくらホール【岩手県北上市】
  • 中新田バッハホール【宮城県加美町】
  • 大泉町文化むら【群馬県大泉町】
  • 東京都美術館【東京都】
  • 大田区民プラザ【東京都大田区】
  • 八尾市文化会館(プリズムホール)【大阪府八尾市】
  • 伊丹市立音楽ホール(伊丹アイフォニックホール)【兵庫県伊丹市】

緞帳(どんちょう)

大ホールの緞帳、中ホールの緞帳の 製作期間・題名・つり込み作業の様子 などをご紹介します。

平成15年9月12日(金)に大ホール・中ホールの緞帳の吊り込み作業が行われました。
緞帳とは、舞台と客席空間を区切る幕のことです。
ホールにいらっしゃったお客様に最初に接する、ホールの顔ともいえます。

【大ホール緞帳

“澄んだ空気、渡るさわやかな風、文化歴史を今に物語る川の流れ。”を基本テーマにし、内容としては、やわらかな陽射しの中、水ゆるみ、爽やかな風わたり、草木が芽吹き、自然界が生命の輝きに歓び、そのすばらしさを人々にに告げる春、をイメージとして、リズミカルな流線で、「悠久の川の流れ」「交流の多いまち」等が表現されています。
色彩面では、銀ベースの中に、淡い虹彩色で、萌え出づる春の歓びが表現されています。

画題『萌え出づ』

制作期間190日(半年以上!)
原画デザイン武内文雄氏

中ホール緞帳

先入観や固定的なイメージを過分に与えないデザインであり、かつ、多目的な演目に適応できるデザインであること。そして、何よりも、開催者(利用者)にとって使い易い、多様な舞台演出の妨げにならないものであり、そして、ホール内に溶け込んだ一体感のある緞帳 を目指して制作されました。
特に留意した点は、北上のまちのイメージ・未来へ向かって・光り輝く時の到来の三点だそうです。

画題『予感』

制作期間148日(約5ヶ月!)
原画デザイン原山司氏

緞帳吊り込み作業

PIANO~ファツィオリF278~

さくらホールには ヤマハCF・ヤマハCF-ⅢS・スタインウェイD-274・ファツィオリF278 4台のコンサートピアノがあります。その中から ファツィオーリF278 をご紹介します。
ファツィオリは、イタリアの家具会社一族のパオロ・ファツィオーリによって、1979年にイタリアで設立されたピアノ会社です。

製作コンセプト

・クリアな響き
・すべての音域における音色の同質性
・もっとも繊細なピアニッシシモ(限りなく弱く)から強大なフォルティッシモ(限りなく強く)に至るデュミナーク(強弱)の幅
・可能な限り長く延びる音
・バッハのフーガなど対位法音楽において各声部の主題のテクスチャー(構成)が明快に演奏できること。

ファツィオリの選定は日本の公共ホールでは、滋賀県の栗東市にある栗東芸術文化会館さきらと、幕張新副都心内のホール“コア”に続いて3台目になります。なかなかお目にかかれないピアノです。

さくらホールのファツィオリには名前が付いています。
この楽器は2003年10月に札幌コンサートホールKitaraとすみだトリフォニーホールで
名匠アルド・チッコリーニ氏により演奏されましたが、その時にチッコリーニ氏から
「Michelangelo(ミケランジェロ)」と名前を付けられました。ピアノの中にプレートとサインがあります。

ピアノの中のサイン(長いので写真3枚に分割して撮影しました)

A Michelangelo Con tutti i Auguri e Complimenti Aldo Ciccolini Tokyo. 12 of Oct. 2003“ミケランジェロ” 全ての幸運と賛辞をこめて! アルドチッコリーニ 東京にて 2003年10月12日

ピアノの中のプレート

especially made for
Maestro Aldo Ciccolini
concerts in Sapporo and Tokyo
October 2003

さくらホールに搬入されたファツィオリは、ピアノ庫で市内のピアノの先生による弾き込みを受け、組み立てが終わったすぐ後の音と、弾き込みが進んだ現在では音がとても変わりました。豊かになった・・というのがぴったりです。

「ドルチェ(甘い)音色がする、とても歌う楽器です。人間の歌声によく合います。」
ー ピアニスト松岡淳氏

今後のファツィオーリの活躍にご期待ください